平成26年の6月と9月の議会本会議での坂本町長の発言に対し、平成28年5月に民事訴訟が提訴され、一昨日10月12日に前町長坂本氏に証人尋問が行われました。

「こりゃひどい!坂本町政」と「背任か!坂本町政」で二宮町の不可解な土地売買を問題提起したことに対し坂本町長が誹謗中傷されたと刑事告訴、「でたらめ」など事実に反した発言を名指しで行い、ケーブルテレビ放映、会議録公開し、耐え難い程の屈辱感や精神的苦痛を与えたとし、町民他1名が二宮町に対して損害賠償を請求した民事訴訟。

「うその証言はしない」と前町長は宣誓したにも関わらず、つじつまの合わない驚きの証言ばかりでした。

【陳述調書の抜粋
二宮町全世帯に配布した文書2部は私を誹謗中傷しているばかりでなく、行政に対しての挑戦でもあり、いくら言論の自由があるとはいえ正当な事務チラシを配布したことは許しがたいことです。町政の正当性を町民に知らせてはいけないことです。
町民が誤解をすることになり正しい情報がいきわたらない町政は本来あり得ないことです。二人の名前を議会の場で報告したのはそれまでの役場内での出来事や共通の知人の証言などのながれから発言したことです。
私が行った刑事告訴に対し事情聴取で、大磯警察署の●●刑事に対し二人とも謝罪の意を話しています。
(この後「役場内での出来事」「共通の知人の証言」「大磯警察署の報告」について具体的に記載)

1「誹謗中傷」は、こんな文書を出したこと自体
原告弁護士が「あなたへの『誹謗中傷』はこの文書のどの箇所ですか。」という問いに答えられず、こんな文書書くこと自体が誹謗中傷と答えていました。

2「でたらめ」の根拠は職員にまちがいはないから
原告弁護士が2つの文書に掲載されたことは個人的なことではなく、不可解な町政を正すために書かれた町政への問題提起で、この事実関係を調べましたか」の問いに「知らなかったし、調べていない。町役場の事務方のしていることは間違いはない。そういう信頼関係がなければならない」「上面の調査で背景の説明を飛ばして書いてる」と答えていました。

3 ケーブルテレビで放映されるから敢えて個人名を発言
原告弁護士が「名指しで公共の場で発言する必要があったのですか」という問いに「ケーブルテレビが放映されるので、敢えて名前を出した」と答えていました。
犯罪者イメージを植え付ける「怪文書」、「でたらめ」、「首謀者」、「警察」の連発は公人である町長が使うことについては、その影響力、問題について何も考えていないようでした。

4 9月5日付けの陳述書と違う発言
調書の役場内での出来事に職員名記名で書かれていたことが、証言では誰かはわからないけれど、確かに報告を受けたと主張していました。

5 先と後では違う証言
「共通の知人」は最初「本人が裁判で名前は出してほしくないと言っているので、言えない」と証言しましたが、後では「共通の知人は沢山いるので、特定はできない。」「共通の知人みんなが言っていた」と違っていました。

6 情報公開時に窓口対応のために小田原署の刑事を招聘
「原告が大きな声を出すので、公務妨害になる。対応する職員が窓口の若手職員で、原告のいいようにされるので、管理職が対応するように言ったが、誰もしないので、知り合いの刑事に対応を教えてもらうために呼んで、柱の陰から聞いてもらった。それで、録音をするように指導を受けた。」と答えていました。

7 広報誌掲載はできないから個人で刑事告訴
  職員にこれらの文書に対抗する広報誌掲載をするように言ったが、できないとのことだったので、他に対抗策がなく、個人で刑事告訴した。この時出した書面は弁護士の相談せずに、自分で書いてどんどん行った。警察署は「町長であったから受理した」そうです。

8 警察で「謝罪」をしていない事実とは違う証言
  警察に事情徴収されたのは、原告一人と「しお風」神保です。私は謝罪していません。この経緯は陳述書を裁判所に提出しています。

9 問題提起に対話は想定外
 「私はごみ処理広域化の時に反対運動の人たちに会って、謝ったが、『しお風』の神保智子さんもそうですが、今まで謝罪したことがないし、選挙前で時間がなかった」と答えていました。

【「しお風」神保の感想】
坂本氏は多額のお金が絡む土地売買という町政運営に大きな影響をもたらすことを事務方に任せて
いるから知らない、わからないで済まし、町民からの町政に対する疑問に調べもせずに、そんなことを公表すること自体が「誹謗中傷」と片付け、さらに公的に対抗措置ができないので、個人的に刑事告訴しています。

これで町長の責務を果たしていると言えるのでしょうか。
 
議会の本会議場で犯罪者のような悪い印象を植え付ける表現を使い、確信して個人名を出し、ケーブ
ルテレビ放映で多くの人に知らせようとしていました。

これでは町政に町民は口出しするな、さらには町長に楯突くなということではないでしょうか。
広報誌に坂本町長が発言したと同じようなことを書かせようとしたなんて、とても公人の町長がすることではありません。
警察が刑事告訴を受理したのは、町長だからとご本人自ら発言されたようにその影響力が大きいのはわかっているでしょう。
 
情報公開に来庁した人が声を荒げるくらいで警察を呼ぶなんて、非常識。私も行政職員だった時に怒鳴られることもありましたし、「しお風」を発行してから町長に怒鳴られることも数度ありましたが、警察を呼ぼうなんて考えませんでした。調べられたら、困ることがあったのでしょうか。

さらには、盗聴まで職員に指示して実施していたことを正当な措置のように考えているなんて、公人とは思えません。

証言は他人のせいにして、自分を正当化しているように聞こえました。

町長の責務・公人・人権・自治意識の恐ろしいほどない人が8年間も町長していたとは、唖然としました。
「職員任せでわからない、知らない」とする無責任さに職員も被害者だと思いました。 

町政への問題提起者を警察に委ね、言論の自由を弾圧する恐怖政治を感じました。

しお風 神保智子