地域コミュニケーション紙「しお風」の第83便(2017年7月10日発行)第84便(2017年8月1日)に掲載した内容をまとめて紹介します。

子宮頚がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染で起こります。このウイルス(HPV)の成分がワクチンに含まれ、免疫を作り、感染を防ぐという理由で、子宮頚がんワクチン接種は平成22年度から国が高校生以下の若い女性に促進事業を開始。平成25年に定期接種の対象としましたが、約2か月後に積極的な呼びかけを中止しました。
これは接種後の副反応として発熱、痛み・腫れ、失神、更に持続的な痛み等を訴える重い副反応が報告されているからです。

今年6月二宮町議会で否決されたのは何故?
今年6月二宮町議会で議員提出議案「子宮頸がん予防ワクチンの定期接種の中止と検診体制の刷新、接種者全数健康調査を国に対して強く求める意見書の提出について」が6対7で否決されました。

昨年6月議会では「子宮頸がんワクチン全国連絡会神奈川支部」からの「HPVワクチン接種後の症状発症者に対する救済支援と接種後の症状に関する問題解決のための陳情」が全会一致で採択され、国に意見書を提出したのに何故なのでしょうか。
「定期接種の中止」の文言で議論が分かれたようです。
 
このワクチンについて調べてみると、驚くべき事が多数あり、「しお風」は、それを多くの人に伝え、1日も早い症状発症の原因究明と発症者の若い女性たちの救済を願います。

驚き1 疑問だらけの厚生労働省平成25年6月版リーフレット
厚生労働省が発行した平成25年版リーフレットは、ワクチン接種への疑問を生じる記載が多いのに、接種を勧めています。そして、「積極的にはお勧めしていません。接種に当たっては、有効性とリスクを理解した上で受けてください。」と個人に責任を課す行為に問題を感じます。

《疑問を生じる記載》
①がんを防いだ実績なし
厚生労働省発行した平成25年6月版のリーフレットには、小さな文字で一番下に「子宮頸がんそのものを予防する効果はまだ証明されていません」と記載されています。
 
②ウィルス(HPV)は感染しても多くは自然排出
このウィルス(HPV)は、主に性行為によって感染し、海外では性活動を行う女性の50%以上が、生涯に1度は感染するといわれ、感染しても多くは自然に排出されますと記載されています。

③100種類以上のタイプのうち2種類だけの感染予防
このウィルス(HPV)には、100種類以上のタイプがありますが、子宮頸がんワクチンは、50~70%の原因とされる2種類だけを予防するとされています。「全てのウィルス(HPV)に予防効果があるわけではありません」と記載されています。

④ 副反応が起こること(二宮町で行った健康調査では27.7%の方に体調変化)
比較的軽度の副反応は、一定の頻度で起こることが知られています。まれに重い副反応もあります。と記載されています。

定期接種の位置づけに疑問!検診の充実・被害救済を
このワクチンが子宮頸がんそのものを予防するものではないことや厚生労働省の子宮頸がんの発生とヒトパピローマウィルス(HPV)感染の資料等を整理(下図)し、さらに二宮町が実施した調査結果(下表)や、ワクチン接種後も検診を受ける必要があるなどを踏まえると、定期接種(目的は公衆衛生)という位置づけに疑問が生じます。
子宮頸がん予防ワクチンに想う

ワクチン接種と関係無く、HPVに感染しても90%以上が自然消失(排出)し、たとえ病変(異形成)が起きても自然消失することが多いとのことです。

また、厚生労働省の平成25年6月版リーフレットには「定期的に検診を受ければ、がんになる過程の異常(異形成)やごく早期のがんの段階で発見できることが多く、経過観察や負担の少ない治療で済むことが多い」と書かれており、ワクチン接種後も検診の必要性があると記載されています。

がん化するHPV型全てがワクチンに含まれているならば、話は別ですがそうではありません。公衆衛生目的のためにHPV感染に関わる検診のあり方、性教育(男女両性)や自己免疫力を高める予防学習に重点を置くことが今からでも出来る最善の策ではないでしょうか。

二宮町は県内の市町に先駆け、このワクチン接種を実施し、町の主要事業と位置付け、力を注ぎました。そして、接種後体調の変化や日常生活に支障をきたす高校生などの若い女性が少なからずいます。

町は原因究明や予防対策、健康被害救済を国に働きかけると共に、町でも検討を。

参考:
厚生労働省平成25年6月版リーフレット

二宮町子宮頸がん予防ワクチン接種後の健康状態に関する調査結果(平成29年3月16日)